清原慶子市長へのメッセージ…差別しないで!

湯浅誠NPO法人自立生活サポートセンター・もやい)
 三鷹市がやっていることは客観的に見て野宿者差別である。どんな言い訳をしても差別に変わりない。その事実を直視すべきだ。


■大沢豊(立川市議、三多摩野宿者人権ネットワーク)
 野宿者を排除することは明らかな差別です。
 私たちは「三多摩野宿者人権ネットワーク」として、5年程前から立川市の「総合福祉センター」の調理室、ランチルームを使用して「炊き出し」を続けております。利用にあたっては規則と常識を守って利用をしておりこれまでに問題を指摘されたことはありません。こうした公共施設を利用しての「炊き出し」は八王子市でもほぼ同じ頃から行われております。
 三鷹市ではそれが出来ないというのは明らかにおかしなことだと思います。コミニュティーセンターとはそうした地域の人々も含めて、つながりを創るためのものであると思っています。野宿者ができるだけ早く野宿状態から抜け出し、自立するために私達も活動しています。立川でも何人もの人が野宿生活から抜け出し、一市民として生活を始めています。
 国が定めた法律「ホームレス自立支援法」にも、「地域社会において、国及び地方公共団体が実施する施策に協力すること等により、ホームレスの自立の支援等に努める」義務があるとしています。誰しも好んでホームレス状態に陥る人はいません。できるだけ早く自立を支援することこそがこの問題の解決につながります。三鷹市民の皆さんと三鷹市が積極的にこの問題を解決されるように望みます。


■河田政宏(昭島市民)
 “夜まわり三鷹”の活動内容は“アフリカに毛布を送ろう”というような運動と同じように弱い立場の人々に善意を向ける行為だと思います。市民団体側の権利主張の仕方に至らない点があったとしても、趣旨・内容で判断し、6月10日の使用を許可していただきたく申し入れます。そして、継続的に使用を認めることを前提として、相互理解と地域社会の人権に対する啓蒙のためにも市当局、管理団体、市民団体の3者が継続して話し合う機会を持つべきだと思います。
 社会は“嫌いな人”、“嫌いな行為”が身近にあっても、公序良俗に反しない限り許容しなければ成り立ちません。現在の状態は感情的になっての“不当な締め出し”であり、こうした行為は全国各地で起きているホームレスへの暴行の呼び水となります。三鷹市においては社会正義の観点からの判断をお願いします。


■山本志都(弁護士/ホームレス総合相談ネットワーク)
 夜まわり三鷹が配食と同時に行っている法律相談に参加したことがあります。
 コミニティーセンターは、いろいろな人の交流、意見の交換、助け合いが可能になる場として存在しているはずですが、夜まわり三鷹の活動は、コミニティーから排除されがちな野宿者に対して、また、市民に対しても、広く開かれたもので、配食のための使用は、まさに施設の目的に適合した利用方法だと思います。市が「協議会の意見」なるものを根拠にして、具体的な理由を明示せず、利用を拒否することは許されません。
 市が、差別・偏見を助長するような行動をとらないように強く求めます。


■藤室玲治(神戸YWCA夜回り準備会)
 全国でも先進的な市民参加のコミュニティ政策で知られる三鷹市での、コミュニティ・センターからの野宿者支援団体の排除事件に驚いています。「三鷹市自治基本条例」にうたわれる「基本的人権の尊重、協働とコミュニティに根ざした市民自治」の内実を疑わざるを得ない事件です。三鷹市長は「夜まわり三鷹」への不当かつ理不尽な行政指導を撤回し、ただちにコミュニティ・センターの使用を認めるべきです。


■匿名希望
 外国人の参政権等、住民自治が進んでるイメージが先行しているだけに行政には失望ですね。


■寺内真子(神戸YWCA職員/元三鷹市民)
 1995年4月から1年間、三鷹市民でした。
震災で家を失い、2ヶ月半の避難所生活の後、東京に転勤となりました。
初めて上連雀のアパートに入った日の安堵感と開放感は今でも忘れません。
ここでの1年間で、震災と避難生活の疲れを癒すことができ、私にとって、三鷹は大好きな街となりました。
 神戸に戻り、私が野宿者支援の活動に関わるようになったのも震災がきっかけです。
住居をなくした経験を持つ者として、また元三鷹市民として、共に生きるコミュニティをめざしておられる「夜回り三鷹」の活動の趣旨に賛同し、この要望書に賛同します。
私の好きだった三鷹市が、人を排除したり、差別したりする冷たい街にならないようにと切に願います。


■紺野茂樹(渋谷区在住)
 理不尽な排除の論理からの脱却を!


■張間雄次(司法書士不動産鑑定士
 今でも、この様なことは様々な場面で見られます。社会から寛容さが失われ、ぎすぎすした雰囲気にあることやデフレ経済が続き、将来に希望が見いだせない閉塞した社会の反映ではないでしょうか。
 葬儀場は必要だけど、ゴミ処理場は必要だけど、近くにできるのは反対。いらいらしたら弱い子供を虐待する親。自殺できずに子供を高層マンションから投げ落とす大人等、自分の利益を主張するのみで公益性に目がいかない。弱者へのいたわりが見られない。三鷹のケースは、この様な現象が如実に表れた事案ではないでしょうか。
 市川市でもホームレスは市内駅周辺にいます。私自身は、具体的な行動はしていませんが、生活保護者の法律相談や法律事務を受けています。ホームレスの人に対してもこの様なサービスの提供をしていきたいとは思っています。
 貴会の活動については、心から賛同します。地域の住民の気持ちも分かりますが、先の偏狭な意識に出ているものとしか思えません。粘り強い説得も必要でしょうが、市当局の対応は、どちらを向いて対応しているのかと思います。弱者の保護を図るのが公的機関の責務です。委託を受けている団体は、市に代わって管理しているに過ぎないものであり、市が管理しているのと変わりはないはずです。合理的な理由もなく公的施設の使用を拒絶するのは違法であり、管理団体が拒絶するのは市が拒絶するのと同じことです。管理団体は、市から委託されているのであって、受託施設が管理団体のものと思っているのでしょうか。


■匿名希望
 三鷹市には理由を明確にする義務があるはずです。ルールも示さずに排除することは許されません。離れていますが頑張りましょう。


■三浦直登(教員)
 駅前コミュニティセンターの使用拒否は、予断と偏見に基づく誤った判断だと思います。憲法で禁じた不当な差別です。憲法はなぜ存在しているのかを今一度よく考え、憲法の精神に則った適切な判断をすることを期待しています。


■葛西大樹(三鷹市民/国際基督教大学卒業生)
 三鷹市長宛要望書を読みました。まったくもって正当な要望です。三鷹市民として、要望書に賛同の署名をお送りいたします。
 三鷹市は、正当な理由もなくコミュニティーセンターの利用申請を拒否することができないのは明らかです。そのようなことをすれば、自ら作った規則を自らが破ることになるでしょう。もしそのようなことになれば、そのような市の行動を、三鷹市民として支持することはできません。
 夜まわり三鷹の行動を市民として誇りに思っています。


■川口遼(三鷹市在住)
 社会保障の枠からこぼれ落ちてしまっているホームレスを市の公共施設から排除するとは言語道断です。
 一三鷹市民として早急な対応を三鷹市長に要求します。


■ATTAC Japan 首都圏(市民を支援するために金融取引への課税を求めるアソシエーション)
経済的格差は世界でも、日本でも、そして地域でもますます耐え難いものになっています。国や自治体などの行政機構は、その格差をすこしでも縮小させるために運営されなければなりません。それは同時に社会的排除や差別の是正を目指すものでなければなりません。この間の三鷹市がとってきた対応はそれに逆行するものです。貧困と差別のない社会へ向けたメッセージを三鷹から発信してください。三鷹市単独で野宿者がかかえる問題をすべて解決することは難しいとは思いますが、すこしでも排除と差別のない地域をつくるために活動している夜まわり三鷹三鷹市の誇るべき市民活動ではないですか。このような活動は三鷹市のどこにおいても排除されてはならないのです。差別と偏見を排除した対応を行政に強く求めます。